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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第43章 傷痕
 チェソクがひっそりと呟いた。



「おかしなものだね。家族を喪った直後は、俺も死にたいと後を追うことばかり考えていた。そう、丁度、半年前、お前を見つけたときのように」



 チェソクは一度、自分も縊り死のうとした。天井の梁に紐をかけ、首を吊ろうとしたのだ。


「だが、どうしても出来なかったよ」



 チェソクが薄く笑った。



「寸でのところで、手も足も萎えちまって、生命が惜しくなった」



 気がつけば、座り込んで自分自身を抱きしめるようにして震えていたという。



 チェソクがボクスを見つめた。



「一度死の淵をかいま見た者だから、すぐに判った。ああ、こいつは俺と同類だなと」
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