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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々

幸いにも子どもは掠り傷さえ負ってはおらず、ボクスの腕の中でまた声を上げて泣き始める。
ボクスはまだ若い母親の髪を掴んだ執事の手を力を込めて引きはがした。
執事が愕いてボクスを見る。
「貴様、こんな真似をしてただで済むと思っているのか」
ボクスは低い声で言った。
「あんたのような人でなしにだけは言われたくないね。ついでに、人でなしを平気で雇っているような主(あるじ)に仕える気もない」
ボクスは堂々と言い放ち、背後を振り返った。輿にはチェ・ギルソンがおり、一分始終を静謐な眼で見ていた。ボクスはギルソンに向かい、一礼した。
ボクスはまだ若い母親の髪を掴んだ執事の手を力を込めて引きはがした。
執事が愕いてボクスを見る。
「貴様、こんな真似をしてただで済むと思っているのか」
ボクスは低い声で言った。
「あんたのような人でなしにだけは言われたくないね。ついでに、人でなしを平気で雇っているような主(あるじ)に仕える気もない」
ボクスは堂々と言い放ち、背後を振り返った。輿にはチェ・ギルソンがおり、一分始終を静謐な眼で見ていた。ボクスはギルソンに向かい、一礼した。

