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後宮に蝶は舞いて~Everlasting love~第二部
第45章 新たな日々

ボクスには、その時、眼前の子どもと七年前に捨てた幼い娘が重なって見えていたのも確かだった。
女には気の毒だが、ボクスが庇ったことで執事は余計に引くに引けなくなってしまった。しかも、子どもが泣きながら執事の足に取り縋ったものだから、執事は子どもを思いきり蹴り上げた。現実には蹴ったというよりは足にしがみついた子どもを振り放そうとしたのだがー。結果として、子どもの小さな身体は鞠のように飛んでいった。
ボクスが顔色を変えた。
「何てことをするんだ」
彼の中で何かが切れた。ボクスは跳ね飛ばされた子どもを抱きかかえた。
「大丈夫か?」
女には気の毒だが、ボクスが庇ったことで執事は余計に引くに引けなくなってしまった。しかも、子どもが泣きながら執事の足に取り縋ったものだから、執事は子どもを思いきり蹴り上げた。現実には蹴ったというよりは足にしがみついた子どもを振り放そうとしたのだがー。結果として、子どもの小さな身体は鞠のように飛んでいった。
ボクスが顔色を変えた。
「何てことをするんだ」
彼の中で何かが切れた。ボクスは跳ね飛ばされた子どもを抱きかかえた。
「大丈夫か?」

