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第7章 切恋

亨は仕事、栞奈は和歌子の店の手伝いがある為。

栞奈を送って行くことにした。

車に乗り、喫茶店へ向かった。

「栞奈、一人で大丈夫か？」

「大丈夫よ」

栞奈は気持ちを隠し、元気に答える。

「そっか、何かあったら時間とか気にしなくて良いからいつでも連絡しろよ」

「うん、ありがとう」

『あなたに連絡するのは最後…立花君…絶対に幸せになってね…』

喫茶店に着き、栞奈は車を降りた。

「ありがとう」

「またな」

亨は笑顔で手を振り、車を走らせる。

栞奈は見えなくなるまで車を見送った。

車が路地を曲がり見えなくなる頃には涙で前が見えなかった。

「あ・・・りがと・・・う」

栞奈は自宅に戻る中、何回も亨にお礼を言いながら歩いた。

自宅に戻り、玄関の中に入ると一気に涙が溢れ、

栞奈はその場で泣き崩れた…

「立花・・・君・・・ごめんなさい・・・本当に・・・ごめんなさい」

今だけは思い切り泣きたい・・・明日からまた普通に優の奥さんに戻る。

栞奈はそう決めた。