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秘愛~ヒメアイ~
第4章 帰宅。
自分の靴を靴箱から取り出して、地面に置く。
靴に足を入れようとしたとき、後ろから声がかかった。

「光っ!」

この声は…

「竜吾!」

「正解~一緒に帰ろうぜ!」

「もちろん♪」

靴を履いて、今度こそ竜吾と一緒に校舎を出ようとしたときに、急に肩をつかまれた。

…っ!?

「光~俺と帰ろうぜ。」

予想通り、
…涼太だった。

「…涼太…」

さすがに竜吾も不機嫌そうな顔をして、言う。

「誰?…俺が光と帰るんだけど?」

なんだか険悪ムードだ…。

「涼太、私さっき私は一緒に帰れないって言ったよね?だから、肩に置いた手、離してよ…」

「…………」

涼太の手は動く気配はない。

ガッ!

「離せって言ってるだろ?」

竜吾が無理やり涼太の手を剥ぎ取った。

涼太の顔が怒りで滲んでいく。

「あんた、光のお兄ちゃんなんだろ?こいつの幸せを優先してやろうとか思わねえのかよ!?……今日はもういい。」

そうまくしたてると、涼太は去って行った。

「りゅっ…竜吾…?」

竜吾は唇をかみしめている。

…事実…だけど……

私もうなだれてしまう…
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