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秘愛~ヒメアイ~
第4章 帰宅。
結局、無言のままで校門を出た。
竜吾が口を開こうとしないから、私が話題を振ってみる。

「…さっきの、さ。私は気にしないよ。私は竜吾がお兄ちゃんでも、大好きだよ?竜吾意外の男の子なんか、好きになれない!」

そう言い切っても、竜吾は何も言わない。

だんだん腹が立ってきた

「…なによ。先に手出したのもそっちだし、先に告白したのそっちじゃん!涼太の…あんなやつの一言で壊れるくらいの気持ちだったワケ!?…私は…こんなに好きなのに…」

その言葉に竜吾はビクッと、少し肩を震わせた。

「もう竜吾なんか知らないっ!」

怒って走ろうとすると、手首をグッとつかまれた。
そしてそのまま抱きしめられる。

「竜…吾…?」

「ごめん。光の言うとおりだよな」

いつになく真剣な竜吾の声

「ちゃんと向き合うって決めたのに、言い出した俺がしっかりしなきゃ…!」

竜吾の私を抱きしめる腕の力が強くなっていく。

「ちょっ…竜吾っ…痛いっ…!」

そんな私の声も聞こえてないみたいで、さらにさらに強くなる。

「光、俺今度こそなにがあってもお前しか愛さないからっ…!ぜってぇ…一生守ってやるよ…!」

「竜吾っ…!私っ…も…!」

二人はそのままキスをした。

夕焼けが、ただただ二人を優しく包んでいた。
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