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ヤンデレ彼氏
第2章 壊れる音
「じゃーな!淳、先帰るぞ!」
「もうすぐ麻友が来ると思うからねー!今日こそ頑張ってね」
新名と須磨さんがそう言って帰っていく。
「今日こそ」とは、キスのことだ。
付き合って、4か月、キスもまだだというと、須磨さんは驚いていた。
そして、「早くするべき!」と何度も何度も言ってくる。
あまりにも何度も言うから、今週中に…と約束したものの、もう金曜日。
優しく抱き寄せてからキスをしようか。それとも…
「淳?帰ろ?」
ドアごしに麻友の声がする。
「今行くよ」
部室の忘れもの確認をして、ドアを開ける。
「…ほら…」
そっと手を差し出すと、麻友が手を重ねる。
これだけで幸せなんだ。
でも、どこか不満でもあるのは事実。
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