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ヤンデレ彼氏
第2章 壊れる音
部活が始まっても、麻友はいつも通りだった。
一方の俺はというと…
「おいおい、淳、サーブ全部はずしてるぞ…」
今までにないくらい不調だった。
「なあ、麻友ちゃんとなにかあったのか?」
めずらしく新名が真面目に聞いてくれている。
「あ…いや…なんでもないよ?」
そういっていつも通り笑うけれど、幼なじみの目は抜けられない。
「聞いたぞ、今日、小泉と麻友ちゃんが話してたそうだな。」
「…それが…」
なんでこいつは情報もちなんだろう。
今までありがたかったが、今はすごく面倒だ。
「ふ…あはははははは」
突然新名が笑いだした。
「お前…嫉妬してるのかよ」
「嫉妬…?」
「そう、小泉と麻友ちゃんが仲いいから、嫉妬してるのかよって」
お腹痛いといいながら、笑う新名。
「あのな、俺と淳だって幼なじみだろ?そんな関係なんだってば」
そんな関係?
俺の気持ちがわかるのか?
今まで大切にしてきた麻友にいとも簡単に触れるやつが現れた俺の気持ちを。
「だからさ、お互いの家の行き来だってするだろうし、簡単に触れたりもするだろうし…っておい、淳!?」
「もういい、早退する」
そう言って俺は荷物を持って体育館を出て行った。
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