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君とメメント・モリ
第11章 12月25日夜 復讐はクリスマスの夜に
拓斗より頭一つ大きい死神は拓斗を見下ろすようにして名刺を差し出した。

「お前は向こうに行っていろ」

肩越しに睨まれ、突き放された凛は、逃げるようにしてロビー中央のクリスマスツリーの下に立った。

死神は表情を変えず拓斗に何か話している。拓斗の方は正反対に、みるみる顔面を蒼白にし、きょろきょろと視線を泳がせながら死神の言葉にうなずいたり首を横に振ったりしている。その後、拓斗は小走りにどこかに消え、しばらくすると封筒を持って死神の元に戻った。
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