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君とメメント・モリ
第13章 12月26日 夏美の後悔の矛先
「もうっ。どうして、そんな意地悪な言い方するの?」

ひきつる目元をごまかしながら、翼を意識して可愛らしく頬を膨らませた夏美に、凛は言った。

「どうしてって・・・翼さんは私のものだから。夏美に渡すわけにはいかない」

一瞬の沈黙。凛は自分の顔が燃えるように赤くなったのを感じた。
夏美はカラカラ笑って、沈黙を吹き飛ばした。

「やだな凛、ムキになっちゃって。誰を選ぶかは翼さんが決めることだよ」
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