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君とメメント・モリ
第3章 クリスマスイブは、やるせなさとともに
「ああ、もういいや」
無意識につぶやいた、やけにあっけらかんとした声が、がらんとした部屋に響いた。
ふらりと立ち上がり、ベランダの窓を開いた。
クリスマスの夜空の空気は澄んでいて、遠くのイルミネーションのきらめきまでが凛の目に眩しく映った。その光一つ一つが、先ほどのグループラインで届いた写真のような幸せなひと時を照らしているに違いなかった。左には東京タワー、右にはスカイツリーが白い灯りをくるくると旋回させて、まるで鼓動を刻んでいるように見えた。
東京は、生きている。私だけを一人取り残して。
無意識につぶやいた、やけにあっけらかんとした声が、がらんとした部屋に響いた。
ふらりと立ち上がり、ベランダの窓を開いた。
クリスマスの夜空の空気は澄んでいて、遠くのイルミネーションのきらめきまでが凛の目に眩しく映った。その光一つ一つが、先ほどのグループラインで届いた写真のような幸せなひと時を照らしているに違いなかった。左には東京タワー、右にはスカイツリーが白い灯りをくるくると旋回させて、まるで鼓動を刻んでいるように見えた。
東京は、生きている。私だけを一人取り残して。