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君とメメント・モリ
第3章 クリスマスイブは、やるせなさとともに
一羽のカラスが、寒空の下一人寂しく下着姿で佇む女をからかうように、カアと啼いて右から左へと横切った。

酔いが回って、ベランダの手すりが斜めに見える。いつもより低く感じるそれに足をかけた。

手すりの上に立ち、光の粒がちりばめられた地上を見下ろした。

待って。こんな馬鹿なことはいけない。それに部屋には恥ずかしいおもちゃだっておきっぱなしだ。こんな最期、絶対に嫌。一体何を血迷ったんだろう。
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