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第2章 チャットルーム

トオルは続けて話す。

「その後も、二人は『本当の愛』を探す旅を続けるんだ…これ以上話すとネタバレになるからおしまいね…」

この話しを聞いて、この青年はとてもロマンチストなのだと思ったのだ。
現実を離れた、甘美な空想などを好む人なのだと感じたのだった。

それに、とても優しい性格をしていると私は思った。
私は、ペイネではなく彼の本当の名前を知りたくなった。

「ペイネの本当の名前はなんていうの？」
「え？俺の名前？」

「そうよ、良かったら教えて…」
「長谷部トオルだよ。ミツこそ本当の名前教えてくれよ…」

そう言えば、私はミツと呼ばれていたので、自分のフルネームをまだトオルに話していなかったとこの時気づいたのだ。

「そうね、私の名前は青山美都よ…」
「なんだ、ミツは美都なんじゃん…」

そう言うと、彼は笑っている様だった。

「美都、お願いがあるんだけど、いいかな？」

お願いがある？それは何だろう。
そう思ってこう返した。

「お願いってなに？聞けないお願いもあるわよ…」
「え？俺さ、美都の顔見てみたいんだけど？

「え？私の顔？」
「そうだよ、美都の顔が見てみたい…」