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トライ アゲイン
第7章 安祐美の父

ズルい女だ…

水島弘子の憂いを帯びた仕草に
太郎の目にはそのように映った。

こんな風に淫乱から180度違う清楚な雰囲気を醸し出されては男は誰もがイチコロだろう。

誘いに乗ってこない太郎に対して
二の矢を放つように弘子は完全に太郎に背を向けて、拗ねた仕草を見せつける。

「今は妻のことなど思い出させるなよ」

太郎は色気と清楚を併せ持つ水島弘子にのぼせ上がった。
背後から抱き締めると、お椀型の乳房を彼女の前に腕を回して揉みまくる。

「いやらしい揉みかただわ…
こんな風に毎晩奥さんを可愛がってあげているんでしょ?」

「君には正直に話すよ
妻とはもう10年ほどセックスをしていないんだ」

「あら?10年もレスってわけ?」

「あれは娘が高校に入学したときの事だ
受験が終わってホッとしたのと同時に俺は妻に欲情してしまってね…
久々に入浴中の妻を犯そうと風呂場に飛び込んだら、きつく罵声をあびてね…
お互いにいい歳なんだからセックスはもうナシにしましょうとセックスレスを妻から言い渡されたんだ」

「まあ!そんなに素敵なおちんちんを持っているのに使わせてもらえなんて辛いでしょうね」

「そのとおりさ、40代といってもまだまだ性欲がバリバリだからね…」

「私と寝てみてどうだった?」

「なんて素敵な女なんだと思ったよ
灯台もと暗しってこのことだよな
お前みたいないい女がすぐそばにいたのに気づかなかったなんて…」

「じゃあ…奥さまから私に乗り換えてみる?
ううん、離婚してくれって言う訳じゃないのよ
ただ、仕事のライバル関係から一歩進んで
家庭を省みない互いのセックスパートナーとして手を結びましょうって事よ」

つまり、君は俺の愛人になってくれるというわけかい?
都合のいい女…そういうスタンスでもかまわないって言うのかな?

太郎が「愛人」というワードを口にした途端、
この男も私の魅力に落ちたわねと
太郎に気づかれないようにニヤリと微笑んだ。
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