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誰にも言えない!
第6章 内緒の関係


地元の駅に着き改札外の待合室で座って待っていた



時計を見たり携帯を構っていたりすると
頭上から聞き慣れた声がする





「あれ?七海?」







その声に顔を上げると


よしくんが私のことを不思議そうに見ていた






「あ、よしくん…」






私が驚いて目を見開くと
その様子を見てよしくんが目を細めて笑う





「なんでそんなびっくりしてんだよ
別に珍しいもんじゃないだろ」






「…っそうだよね、ごめん」





私も笑いながら答える






(別に悪いことしてるわけじゃないんだし

こんなにびっくりすることないよね…)






休日に駅に先生が居て私と会っていたら
不思議に思われて疑われるかもしれない




(それによしくんは私に好きな人が居るって知ってるし…)




よしくんは“私の好きな人”が誰であるのか
聞いてはこないが気になってはいるはずだ

お付き合いしていることさえも言っていない







「よ、よしくんこんなとこで何してるの?」





「何って、これから電車乗って塾行くとこだけど?

七海こそどっか行くのかよ?」






(塾ってまさか…)





よしくんの通っている塾は
私達の高校の最寄駅の前にある






(てことは…

一緒の駅にこれから向かうってこと!?)






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