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彼女はボクに発情しない
第13章 組曲:夏の夜の願い ”異榻同夢”
でも、さっきから、すげーとか、うわーとか言っているのはボクだけで、奏はほとんど喋っていない気がする。やっぱり、無理やり誘ったから、だろうか?嫌だったのかな?

二人でりんご飴をかじっていると、会場全体にアナウンスが響き渡った。
「会場の皆様にお知らせします。あと10分でゆかたコンテストの登録を締め切りいたします。ご参加を予定されている方は、お早めに中央受付までお越しください」

ゆかたコンテストかー。そういや、チラシにそんな事が書いてあった。
「奏が出たら、きっと優勝だよね」

しまった、心の声が漏れてしまった。慌てて奏の方を見る。まあ、『発情』のことがあってから、奏は人前にでることを極端に嫌うようになったので、コンテストなんて夢のまた夢だろうけど・・・。

「出て・・・みようかな・・・。陽太が一緒なら・・・」
はい?
意外な答えだった。

じゃあ、じゃあ、ということで、中央受付とやらにボクらは向かう。幸いにも受付には間に合ったようだった。ゆかたコンテストでは「個人部門」と「カップル部門」があった。ちょっと迷ったが、さっき奏が『陽太と一緒なら』と言ってくれたので、カップル部門に登録することにした。なんか、ちょっと、嬉しい。

「始まるのは30分後だって」
始まるまで、ボクらはお参りをすることにした。屋台があちこちにあって狭くなった参道を歩いていると、奏の手に自分の手が時折当たりそうになる。

ああ・・・手を繋いで歩きたいな。

あれだけ性処理をしていて、何を今更、という気もするが、前にも言った通り、少なくとも中学校に上がってからこっち、ボクは奏と手を繋いで歩いたことがない。こんなに可愛い子が隣にいれば、手を繋ぎたくなる、というか、さらにその先までいきたくなるのが人情というものだろう。

偶然と装って、手を触れてみようかしら・・・。
ドキドキしながら、ちょっと道が狭くて手が当たっちゃった・・・という風で手を触れてみたが、奏の方からものすごい勢いでバッと手を引かれてしまった。

やっぱダメか。調子に乗んなと怒られる前にやめよう。
がっかり・・・。
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