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人妻デッサン~絶頂に導かれた絵理奈
第3章 誘い
「今日は他に生徒さんはいないんですか?」

絵理奈は自分だけがそこに招かれていることを知って、そう聞いた。

「ええ。今日の午後は特別に奥様のために時間を用意したんです」

「まあ、そうなんですか」

ゆっくりと室内を歩き、絵理奈は改めてそこにあるものを観察した。

やがて、絵理奈はそれに気づき始めた。

描きかけのものや完成された油絵。

それらの題材が皆、女性なのだ。

全身を描いたものもあれば、上半身だけ、或いは顔だけの絵もある。

絵理奈を戸惑わせることが更にあった。

大半の女性が、裸なのである。

そして、その表情はどれも官能的で、快感に溺れるような妖しい色を浮かべている。

更に絵理奈は、いくつかある上半身の彫像もまた、女性の裸体をかたどっていることに気付いた。

「あの、主に女の人を描かれるんでしょうか・・・・」

絵理奈は少し緊張気味に、原島にそう聞いた。

「これは少し驚かせちゃったかな」

おどけた様子で原島が答える。

「私は美しいものしか描かないんです」

「美しいもの?」

「女性でも、本当に美しくて、素敵な方が垣間見せる、美の頂点ともいえる瞬間。それを私は描きたいんです」

女性の美の頂点・・・・・、いったいどういうことかしら・・・・・・・

絵理奈は、鼓動を早めずにはいられなかった。
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