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第9章 夏休み

朝食の用意が整い何時ものように隼人が寝てる部屋のドアをノックし食事に呼び台所へ戻った。

暫くし隼人が台所に来て食卓に就いた。

用意した品々をテーブルに並べ夏生も椅子に座った。

その時、夫は既に仕事に行った後で家には居なかった。

「夕べお父さんとしたの？」

突然、隼人が夏生に聴いた。

「うん…。」

夏生には、そう言うしかなかったが彼は、どうしてとは聴かなかった。

「気持ち良かった？」そう夏生に聴いた。

「うん…。」

そう変事をした後、彼は何も言わなく成った。

食事が済み学校へ行く彼を見送りに玄関に出ても抱擁も無ければ、この日はキッスもなかった。

隼人の母親が交通事故で無くなり、その数年後に夫が都心から離れた閑静な住宅街に建つ建て売り物件を買ったんだと結婚前に付き合い始めた頃、話してくれた。

その時、息子の隼人が居ることも夫は教えてくれた。

正直、初婚だった夏生は悩んだ。

このまま、お付き合いを続けて行ったら彼の人柄に強く引かれてた自分が結婚を申し込まれたら、きっと受け入れるだろうと夏生は想った。

実際、その通りに成った。

その時、姉には強く反対された。

難しい年頃の隼人が居ることが姉が反対した最大の理由だった。

夏生は優しい彼を信じて結婚に踏み切った。だが現実は甘くはなかった。

難しい男の子が居ることを承知で夏生は直樹と結婚した。