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エリート妻色情飼育
第166章 第三部 脱ぎ捨てる仮面  第十一章 宣言
(ゆ、裕子さん・・・)
克己も裕子の迫力に圧倒されながら何かを感じていた。

『抱いていいぞ・・・』
悟は確かに言ったのだ。

自分の女をお前にくれてやると。
そう解釈しても不自然ではない。

何かがある。
そう疑うのだが確証は持てなかった。

だけど妻の、春香の涙を見たら自分の罪の重たさを否定することは到底できない。
しかも
香の意思も確認せずに悟に差し出そうなどと許されるものではなかった。

そんな自分を裕子は救ってくれた。
悟に弁解もせず、自分を好きだと言ってくれたのだ。

何も言いわけできない情けない自分をかばう裕子に、改めて心が惹かれてしまう。
裕子が望むのなら地獄に堕ちても良いとさえ思える。

春香には申し訳ないが離婚しようと心に決めた。
こんな最低な自分は春香には釣り合わないのだ。

それこそ。
悟のようなサラブレッドこそがふさわしい。

(春香・・ゴメン・・・)
何度も心の中で手を合わせる。

せめて春香が傷つかないよう、願うしかない。

無理やりにも心の整理をした克己が視線を向けると、四周の鏡に妻の姿を見つけた。
悟と抱き合う春香が映っている。

「ふぅ・・んん・・・」
「おほぉ・・春香さん・・・」

悟と抱き合い、唇を重ねている。
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