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エリート妻色情飼育
第166章 第三部 脱ぎ捨てる仮面  第十一章 宣言
(は、春香・・・)
克己は自分の目を疑った。

さっきは勢いで悟に妻を差し出したが、現実に春香がキスしているシーンを見て愕然としている。
しかも両腕を男の背中に廻し、自分から舌を絡ませているように見える。

克己の泣きそうな表情に気づいた悟の目が、笑ったように見えたのは錯覚だろうか。

「ふふふふ・・・」
現に悟は笑みを浮かべて見返している。

「井上っ・・・」
「は、はいっ・・・」

悟の大きな声に反射的に返事をした。
入社して以来、常に部下として仕えていた習性だった。

「本当にいいんだな・・・?」
睨みつける眼差しに心がすくんだ。

「答えろっ・・井上っ・・・」
「はいっ・・・」

克己は返事をすることしかできなかった。
悟の前では無力であることを思い知らされる。

克己の怯えた表情に、悟は満足そうに笑みを浮かべた。

もう、大丈夫だ。
男は従順な犬に戻っている。

「じゃあ、遠慮なく春香さんを抱かせてもらうぞ」
念を押すまでもなく、克己は無意識に頷いていた。

「か、克己さん・・・」
春香の切ない声が聞こえないほどに。

「んぐぅ・・んんんん・・・」
悟が唇を奪うままに春香は舌を預けていく。

「んふぅ・・・あはぁ・・んんん・・・」
「おほぉ・・春香・・春香さん・・・」

二人は恋人同士の如く舌を絡め合っている。
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