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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第4章 美しき桃源郷
玄武に手を掴まれたまま、下の者の屋敷を出た辺りで、胡蝶はその手を離した。

同時に胡蝶の足が止まると、玄武は振り返って胡蝶を見た。






「……ありがとうございました。玄武様。
あの場を納めて頂いただけで十分なので、玄武様のお屋敷にまで行きません。」

そう言って玄武の屋敷に行く事を拒否する胡蝶に、玄武は笑って言った。






「ああ、無能な上司は返上出来た?」

「?!」

玄武の言葉に、胡蝶は驚愕してからの顔を見返した。






(思わず声に出てた?!)

散々心の中で罵っていた言葉を、玄武が言葉にした事に困惑してら口を開いたまま呆然とした。

「……まぁまぁなお手なみでした。」






胡蝶が顔を真っ赤にして居た堪れ無さそうに玄武から顔を逸らしてそう言うと、玄武はまたブハッと笑った。

「誤魔化すかと思ったけど、素直なんだね。」

拳を作りながら玄武はケラケラ笑いながら言った。







……なんだか腑に落ちなかった。

胡蝶は笑っている玄武を訝しげな顔でジッと見ていた。







「……胡蝶みたいに、裏表の無い子は好きだよ。」

笑い終わった後に、玄武は目を細めたまま胡蝶を見た。

その目線に胡蝶は一瞬ドキッとした。






いつも優しそうなタレ目の目線が、一瞬獲物を捉える様なキツい目線に見えた。

「俺は胡蝶が気に入ったんだ…、四神が気に入った女の子を屋敷に招くのは当たり前の事でしょ?」

「え?」






玄武はそう言うと、胡蝶の体を自分に引き寄せた。

腰に玄武の手が回り、あっさり胡蝶は玄武の腕の中に収まった。







(あの場を収める為じゃなくて、私を女人として気に入ったから屋敷に呼ぶの?)

思わず俯いた目の前に、玄武の胸元に描かれている亀と蛇のタトゥーが目に入った。



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