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先生♡ロリコンになってください♪
第9章 乱れ麻糸のち・・・ひとり遊び
まだ朝早い。周囲に大人は誰もいない。ついでに登校班からも離れてしまったのでお兄さんお姉さんもいない。助けを呼びに行こうにも、秋良を置いていかれない。

困って、混乱して、私まで泣きたくなってきた。
でも、ここで私が泣いたらダメだ、と思った。

パン!と両膝を手で打った。
次いで両手の拳をギュッと握る。

負ける・・・もんか!!

「大丈夫!!!」
秋良に大声で言った。
「全然平気!ちっとも大怪我じゃない!私が・・・私がおぶってあげるから!」

ニッと、わざと笑顔を作る。ぎゅっと秋良の両手を握って、更に言う。
「私が付いてるじゃない!」

そうだ、秋良、秋良には私がついている。だから、大丈夫!
ぐいっと両手を引いて秋良を立たせる。今度こそ、秋良は立ち上がった。

秋良の泣き声が少し収まった。

「む・・・無理だよ・・・ランドセルあるし」

そう言うと、また、うっく、ひっくと泣き始める。
やって・・・やろうじゃないの!?

私は自分のランドセルをお腹側に背負うと、秋良のランドセルのショルダー部分を口に咥えた。そして、背中に秋良を背負う。

「え?ええええ!!!?」

秋良が背中で驚いたような声を上げる。
うるさい!黙れ!秋良!

「ふんっっ!」

そのまま立ち上がり、一歩足を踏み出す。ランドセルのショルダーを噛みしめる歯に力がこもる。

「あ・・・愛里沙・・・」

あ・・・んたは・・・つかまってりゃいいのよ!

また一歩、足を踏み出す。・・・・そして、また一歩。

「ふぐぐぐぅ!」

5歩目を踏み出した時、バランスを崩して、膝をついてしまう。
「愛里沙!?」

だい・・・じょうぶ!!!

また左足に力を入れて、身体を起こす。次いで右足。

「ぐぐぐうううう!」

また、一歩、足を進めた。

「愛里沙・・・大丈夫・・・もう、僕大丈夫だよ!」
背中で秋良が言う。たしかにもう泣いていない。

でも、ダメだ・・・まだ・・まだぁ!!

もう一歩、足を出した。

「愛里沙ちゃん!何しているの!?」

その時、後ろから声がした。登校班引率役の6年生の女の子だった。確か、名前は佐々木春奈さん、だった気がする。

助けが来て、一気に力が抜けた私はその場に、バタンと倒れ込んでしまった。
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