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先生♡ロリコンになってください♪
第12章 すれ違う意図のち・・・てんしの微笑み
まだ、約束の時間まで20分ほどある。今日やるべき自分の仕事は終わってしまったし、着替えも終わり、あとはここを施錠して出るだけだ。武内先生は学年会議だそうで、約束した時間までは開放されないだろう。

時間を持て余してしまう。ぼんやりと保健室の自分の事務机に頬杖をつく。

私は空いた時間、というのがとても嫌いだ。スケジュール帳もとにかく埋めていないと気がすまない。本当は今日の夜もジムに行って、買い物してと計画を立てていた。そこに約束が入ってしまい、ぽっと時間が開いてしまった。

こういう暇な時間があると、つい昔のことを思い出してしまうし、ソワソワするから嫌なんだよ・・・。

ああ・・・嫌なことを思い出した。

熊谷健太・・・。忌々しいことにまだ名前を覚えている。彼に告白されたのは、高校2年生の春だった。自慢じゃないが、私は地味子ちゃんで、全くモテなかった。なので最初に感じたのは素直に『嬉しい』という気持ちだった。

他の子がガンガン彼氏作って、下手したら初体験も済ませている中、私だけが灰色の青春という言葉がピッタリの毎日だった。

別に恋に興味がなかったわけじゃない。恋愛したかったし、えっちにも興味津々だった。でも自分に全く自信がなかったのだ。

そんなある日、告白されて、本当に嬉しかった。熊谷は特に美男子というわけでもなければ、なにかすごく秀でている子でもなかった。普通の男の子だった。でも、私を好いてくれる、その一点で、私はつきあうことを決めた。

ただ、悲劇はすぐ訪れた。何度かデートしたとき、初めてキスをした。このとき、私はこの先も・・・とちょっと期待してしまっていたところがあった。しかし、キスをしたあと、すぐに彼はよそよそしくなった。
なんでかわからない。自分がなにか悪いことをしただろうか?と思ったが、心当たりはまったくない。これから夏に向けて、青春だ!と思った矢先だったからなおさらだった。
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