この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
My hero(マイヒーロー)
第1章 My hero(マイヒーロー)
 2

 わたしはそんな母親の悲鳴を聞き、慌ててリビングのドアを開け、飛び込んでいったのだが…


「あっ、えっ?」

「あらぁ、おかえりぃ」

 なんとそこには、野球のユニフォームを、いや、今、アメリカメジャーリーグで大活躍している選手の背番号の付いたユニフォームを着て、テレビの前で母親が立ち…  
 そして振り向き、笑顔を浮かべてわたしの事を見ていたのだ。

「え、あ、な、なに?」

 いったいその格好は?…
 わたしはその母親のユニフォーム姿を見つめ、あ然と立ち尽くしてしまう。

「ほらぁ今さぁ、彼がすっごいホームランを打ったのよぉ」

 そうわたしに言ってくるその母親は、目をキラキラと輝かせ…
 そうそれはまるで、小さな子供が
『ヒーロー』キャラクターの◯◯レンジャーや、『ヒーロー』アニメの◯◯ムーン等々に憧れ、見ている様な煌めく目の輝きといえた。

「か、彼って、え、ま、まさか?」

「あらごめんね、ちょうど今、ほら、ワールドシリーズのLIVE中継していてさぁ…」
 母親はやや興奮気味の面持ちで言ってくる。

「え、ま、まさか、今度は?」

「うん、そうなのっ、今はこのメジャーリーガーの○○ちゃんに夢中なのよぉ」
 そう言ってきたのだ。

「え、そ、そうなのぉ…
 だって、確かこの前まではさぁ…」
 そう、母親はついこの夏までは…
 某アイドルグループの追っかけをしていて、そのグッズを買いまくるという『推し活』を盛んにしていたはずだった。

「だって、この前のドームツアーにわたしが付き合ったばっかりだったじゃん」
 わたしは呆れ気味に呟くと…

「あぁ、うん、ま、そう、アレはそのぉ、アイドルはアイドルとしてのまぁアレよぉ、いったん置いといて…
 でもねぇメジャーリーガーの○○ちゃんもさぁ、すっごくカッコいいしさぁ」

「あ、ま、まぁ、そうかもしれないけど…」
 確かに今、その彼がメジャーリーグナンバーワン選手と云われていることだけは知っているのだが…

「お父さんはさぁ、それは私のアイドルグループに対する『浮気』だって言うんだけどさぁ…
 でもねぇ、あのメジャーリーガーの◯◯選手がさぁ、カッコいいモノはカッコいいんだからさぁ」

 確かに母親からすれば、両方とも甲乙つけがたいカッコ良さなのだとはいえるのではあろうが…




/6ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ