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第7章 甘い生活

朝食用のダイニングルームでは、
すでに親父が座っていて、
彼女も優しい笑顔を浮かべながら親父と話をしていたから驚いてしまう。


「なんだ？
寝惚けてるのかな？」と親父に言われて、
ムスッとした顔で席についた。


「おはようございます。
なんだかお腹が空いてしまって目が覚めてしまいました」

彼女は子供のようなあどけない顔で言うので、
思わず俺はにやけてそうになったけど、
なんとか押し留めて彼女の顔をそっと観た。



軽い朝食を終えて、
「そろそろ行こうか？」と彼女に言うと、
彼女はそっと頷いた。



「気をつけて行ってらっしゃい」と親父に言われて、
「ありがとうございます」と微笑んで立ち上がると、

「先生、宜しくお願い致します」と言う。



「なんだ、お前。
名前で呼んで貰ってないのか？」と親父が笑うと、
彼女は慌てて、
「なんだか恥ずかしくて…」と小さい声で言った。


「まあ、少しずつ慣れると良いさ。
ほら。
行ってらっしゃい。
引っ越しみたいなものだから、
時間が掛かるだろうし」と促されるように俺たちは館を後にした。