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Lの劣情
第1章 2024年6月吉日
 9

 それもそのレズビアンバーでの体験は酔い潰れていたせいもあり、その半分以上の記憶が無いというレベルであった…

 ただ、自分の中にこうして小説を描く様になってからは秘かにレズビアン願望があるんだろう、とは自覚してはいたのだが…
 じゃあ、この自覚とたまに起こる女性に対しての性的な昂ぶりの疼きをどうしたらよいか?…という具体的な行動はした事は無く、いや、する勇気もどうしてよいのかもほぼ分からない現実であったのだ。

 そしてそれにまた、現実にこんなシチュエーションになったらおそらくは違和感を感じ、ビビってしまうのだろうとも考えてもいた…
 だから
『こんなシチュエーションや展開なんて小説や映画の世界の中でしかない筈だ』
 と、そう本気で考えていたのであるが…

 その、そんな違和感は全く起きてはこない、いや、むしろすっかり興奮し、昂ぶり、疼き…

 カラダと心から本気でこのアイ先輩を求め、欲しているみたい…

 いや、アイ先輩を…

 アイ先輩と…

 愛し、愛されたい…

 と、心の奥底から切望してきていた。


「はぁっ、んんっ」

 アイ先輩の唇がわたしの露わになった肩に触れた瞬間に…
 全身にまるで快感の電気が走り抜けたかの様に震え、喘ぎが漏れてしまう。

 そしてわたしは自ら彼女にしがみつき、唇を求めていく…

 それは、そんなわたしの反応は…

 おそらくはホンモノのビアンであろうアイ先輩への…

 わたしの答えとなった…



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