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こんなに晴れた素敵な日には先輩の首を絞めたい
第3章 第2話 飴と鞭とお金
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その日の仕事が終わってから、私は自宅でスマホを開くと銀行口座のアプリを開いて30万円ちょっとのお給料から5万円を実家の母に振り込んだ。
一応初任給から仕送りをしたということで、今も自宅のベッドに寝転んでテレビを見ているのであろう母に電話をかける。
「……もしもし、お母さん? 今いい?」
『あらあら光瑠、お仕事大変だろうに電話ありがとうね。仕送りも本当にありがとう』
母は私が医師国家試験に合格してからというもの毎日上機嫌な様子で、電話口からは案の定ケーブルテレビの時代劇専門チャンネルの音声が流れていた。
「うん、そのことで電話したの。今月は初任給だから5万円しか送れなかったけど、来月からはもうちょっと増やすからね。いくらぐらいがいい?」
『そんなこと気にしなくていいわよ、私は光瑠がお医者さんとして幸せになってくれたらそれで十分なの。ところで』
母はいつもの癖で私の話を一方的に遮った。
『あの彼氏くん、賢人くんとはちゃんとお付き合い続けてるでしょうね。今月1回ぐらいはデートした?』
「えっ……私麻酔科で忙しいし、また再来月になったら会おうって約束してるけど」
『何てことしてるの、そんなのじゃいけないわ! いい? 賢人くんは光瑠がせっかくものにしたお医者さんの彼氏なのよ? そんな風に適当なお付き合いしてたらどこの泥棒猫にかっさらわれるか分かったもんじゃないんだから!! 無理してでも来週までにデートしなさい、分かったわね!!』
母はやはりいつもの癖でまくしたてると一方的に電話を切り、私はスマホを下宿の机の上に放り投げた。
一応初任給から仕送りをしたということで、今も自宅のベッドに寝転んでテレビを見ているのであろう母に電話をかける。
「……もしもし、お母さん? 今いい?」
『あらあら光瑠、お仕事大変だろうに電話ありがとうね。仕送りも本当にありがとう』
母は私が医師国家試験に合格してからというもの毎日上機嫌な様子で、電話口からは案の定ケーブルテレビの時代劇専門チャンネルの音声が流れていた。
「うん、そのことで電話したの。今月は初任給だから5万円しか送れなかったけど、来月からはもうちょっと増やすからね。いくらぐらいがいい?」
『そんなこと気にしなくていいわよ、私は光瑠がお医者さんとして幸せになってくれたらそれで十分なの。ところで』
母はいつもの癖で私の話を一方的に遮った。
『あの彼氏くん、賢人くんとはちゃんとお付き合い続けてるでしょうね。今月1回ぐらいはデートした?』
「えっ……私麻酔科で忙しいし、また再来月になったら会おうって約束してるけど」
『何てことしてるの、そんなのじゃいけないわ! いい? 賢人くんは光瑠がせっかくものにしたお医者さんの彼氏なのよ? そんな風に適当なお付き合いしてたらどこの泥棒猫にかっさらわれるか分かったもんじゃないんだから!! 無理してでも来週までにデートしなさい、分かったわね!!』
母はやはりいつもの癖でまくしたてると一方的に電話を切り、私はスマホを下宿の机の上に放り投げた。
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