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夜に咲く名前のない恋人達
第8章 「心配するな」
家に帰ったぷりんは一人きりの布団の中で、声を押し殺して泣いていた。

響が言っていた『生きてて良かった』という言葉。

確かに良かったが、一歩前進したから、明日から頑張ろう。なんて割り切れるような状況ではなかった。

私の知ってる優しいルカくん……

もういないの……?

何度もまぶたを閉じたり開いたりしているうちに、いつの間にか意識が遠のいて眠りについた。



ぷりんの夢の中で広がった景色は、放課後の小学校の教室。

窓の外には、夕日がじんわりと滲んでいた。

「瑛人くん……あのね……」

机の上にランドセルを置いたまま、美緒は瑛人の服の袖をぎゅっと握る。

「どうした?」

振り向いた瑛人の顔は、いつものように穏やかで優しい。

だけど、言葉が出てこない。

クラスの女子達に言われたことが、頭の中をぐるぐると回っていた。

「美緒ちゃんって、瑛人くんのこと好きなの?」

「いつも一緒にいるもんね~っ」

「でも瑛人くんって、もっと女の子らしい、可愛い子が好きなんじゃない?」

そんな女子達の言葉が、胸を苦しくさせた。


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