この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
夜に咲く名前のない恋人達
第8章 「心配するな」

次の日の夕方。
ぷりんのメンタルがやられても、体調不良でも、今日もアイドルフェスは行われる。
ライブ前の控え室には、他のグループのアイドルも10数人待機していて、誰もが慌ただしく準備を進めていた。
ぷりんは鏡の前で、昨日泣き腫らした目元をメイクで必死に隠していた。
その時、控え室の扉が開き、姫が入ってくる。
「あ……おはようございます……」
ぷりんが挨拶をしながら姫の顔を見た瞬間、昨日の出来事が頭をよぎる。
無表情のルカに甘える姿。
ルカに愛撫されて乱れる姫。
心臓がギュッと締め付けられるような感覚に襲われ、慌てて視線を落とした。
姫は、いつもの不機嫌そうな表情のまま、通り過ぎざまに低い声で呟く。
「……ルカから伝言。心配するな、だって」
「えっ……?」
スマホを片手に文字を打ちながら、隣に座った姫の声から、特別な感情は感じられなかった。
昨日ルカに抱かれたはずなのに。
夢でも見た『心配するな』という言葉が突き刺さる。
ガタッ!!ガンッ!!
派手な音を立てながらメイクの準備を始める姫に、普段は誰も声をかけられない。
それでも勇気を出して問いかける。
「ルカくん……どこにいたんですか?」
ぷりんのメンタルがやられても、体調不良でも、今日もアイドルフェスは行われる。
ライブ前の控え室には、他のグループのアイドルも10数人待機していて、誰もが慌ただしく準備を進めていた。
ぷりんは鏡の前で、昨日泣き腫らした目元をメイクで必死に隠していた。
その時、控え室の扉が開き、姫が入ってくる。
「あ……おはようございます……」
ぷりんが挨拶をしながら姫の顔を見た瞬間、昨日の出来事が頭をよぎる。
無表情のルカに甘える姿。
ルカに愛撫されて乱れる姫。
心臓がギュッと締め付けられるような感覚に襲われ、慌てて視線を落とした。
姫は、いつもの不機嫌そうな表情のまま、通り過ぎざまに低い声で呟く。
「……ルカから伝言。心配するな、だって」
「えっ……?」
スマホを片手に文字を打ちながら、隣に座った姫の声から、特別な感情は感じられなかった。
昨日ルカに抱かれたはずなのに。
夢でも見た『心配するな』という言葉が突き刺さる。
ガタッ!!ガンッ!!
派手な音を立てながらメイクの準備を始める姫に、普段は誰も声をかけられない。
それでも勇気を出して問いかける。
「ルカくん……どこにいたんですか?」

