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夜に咲く名前のない恋人達
第11章 売上バトル
ライブ後の楽屋。

ぷりんは、震える手でチェキ会の準備をしていた。

麗香がわざわざぷりんに会いに来た理由。

ルカチームの負けを確定させる事を伝えに来た。

それしか考えられない。

歌舞伎町の悪魔と呼ばれる麗香は、一晩で何千万も使うという噂もある。

麗香が司チームに大金を積めば、ルカチームの負けは確定する。

その事実が、ぷりんの胸を締め付ける。

顔が青ざめていくぷりんを心配そうに声をかけてくれるのは、同期のぽん。

「体調が悪いなら、チェキ会休む?」

「大丈夫……頑張るから……」

そんな二人のやり取りを、楽屋の隅で椅子に座りながら見ている姫。

電子タバコを吹かしながら、不機嫌そうな目をしていた。

「ルカの太客が来てビビってんの……?」

ぷりんは、ハッとして姫の方を振り返る。

「……あの……麗香さんが、司さんのチームの誰かを指名して、大金を使ったら……もう勝ち目ないんですよね……?」

ビクビクしながら、姫に問いかけた。

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