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夜に咲く名前のない恋人達
第11章 売上バトル
麗香はそんなぷりんをじっと見つめ、クスッと微笑む。

「そっか。でも、ぷりんちゃん……ルカチームが負けたら、ルカの命の保証はないのよ?」

「……え?」

「ルカが『ジュリア』に戻ってこられたのは、ある条件があったから。そうじゃなきゃ、本当は戻ってくるはずがなかったの……」

麗香は当たり前のように言った。

ぷりんの胸が、嫌な予感で締め付けられる。

「あの……どういうことですか?」

「ルカはね、もし負けたら、もう終わりなの」

麗香の声は穏やかだったが、その言葉の意味は重すぎた。

「終わりって……まさか……」

「そういうこと。消される覚悟で戻ってきたってこと」

「そんなのダメですっ!!」

ぷりんは声を張り上げるが、麗香は冷静なまま、微かに笑みを浮かべたまま。

「ねぇ、ぷりんちゃん。ルカを助けたい?」

「当たり前ですっ!!」

「その為に今日は、良い提案を持ってきたの……耳を貸して?」

ぷりんは、麗香の唇に耳を傾ける。

「私がルカに大金を積んであげる……」

「……え?本当ですか……?」

一瞬ぷりんの顔が明るくなった。

しかし次の瞬間、麗香は非情な話を持ちかける。

「その代わり、司に犯されなさい……」

「え………………」

ぷりんの顔から血の気が引いた。

「あなたがルカに愛される資格なんてないって、思えるくらいにね。司に汚されるのよ」

麗香の声は甘やかで、それでいて酷く冷たかった。

「そ、そんなの……!!」

「どうする? ルカのために、お金を作るのは無理でしょ?」

麗香の指がぷりんの髪を優しく撫でる。

「それとも、ルカに死んでほしいのかしら?」

ぷりんの身体が、小さく震えた。

麗香の言葉は、悪魔の囁きのように耳に響いていた。
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