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夜に咲く名前のない恋人達
第12章 麗香の出した条件

その時だった。
「おいっ!!」
男子の強い声が、校舎裏に響いた。
「え……?」
男子達が、一斉に振り向く。
そこに立っていたのは瑛人だった。
「美緒から離れろっ!!」
幼馴染みの瑛人。
いつも優しくて、こういうときだけは誰よりも強くて頼れる男の子。
「お前誰だよ」
上級生の顔が引きつる。
瑛人は男子たちを睨みつけ、ゆっくりと歩み寄った。
「お前ら、男のくせに、女の子を怖がらせて楽しいのか?」
「えっ……いや……何もしないから、先生や親に言うなよな……」
「じゃあ美緒から手を離せっ」
「チッ……!!」
上級生は舌打ちをすると、「行くぞ」と手下たちを連れて逃げていった。
校舎裏に静寂が戻る。
「美緒、大丈夫か?」
瑛人が優しく、美緒の腕を引いた。
その瞬間、張り詰めていた糸が切れるように、涙が溢れた。
「え、瑛人くん……っ」
「怖かったな」
瑛人は何も言わず、美緒を抱き締めてくれた
「もう大丈夫。俺が守るから」
その言葉が、あまりにも安心できるもので、美緒は震える唇を噛み締めた。
「……っ!!」
ぷりんは、息を切らしながら目を覚ました。
涙を流して、汗で肌がしっとりと濡れている。
「瑛人……くん……?」
懐かしい名前を、思わず呟いていた。
俺が守るから。
瑛人の声が、まだ耳の奥で響いている。
でも小学生の頃とは違う……
もう誰も、私を守ってはくれない……
ぷりんは震える手で、ギュッと布団を握りしめた。
「おいっ!!」
男子の強い声が、校舎裏に響いた。
「え……?」
男子達が、一斉に振り向く。
そこに立っていたのは瑛人だった。
「美緒から離れろっ!!」
幼馴染みの瑛人。
いつも優しくて、こういうときだけは誰よりも強くて頼れる男の子。
「お前誰だよ」
上級生の顔が引きつる。
瑛人は男子たちを睨みつけ、ゆっくりと歩み寄った。
「お前ら、男のくせに、女の子を怖がらせて楽しいのか?」
「えっ……いや……何もしないから、先生や親に言うなよな……」
「じゃあ美緒から手を離せっ」
「チッ……!!」
上級生は舌打ちをすると、「行くぞ」と手下たちを連れて逃げていった。
校舎裏に静寂が戻る。
「美緒、大丈夫か?」
瑛人が優しく、美緒の腕を引いた。
その瞬間、張り詰めていた糸が切れるように、涙が溢れた。
「え、瑛人くん……っ」
「怖かったな」
瑛人は何も言わず、美緒を抱き締めてくれた
「もう大丈夫。俺が守るから」
その言葉が、あまりにも安心できるもので、美緒は震える唇を噛み締めた。
「……っ!!」
ぷりんは、息を切らしながら目を覚ました。
涙を流して、汗で肌がしっとりと濡れている。
「瑛人……くん……?」
懐かしい名前を、思わず呟いていた。
俺が守るから。
瑛人の声が、まだ耳の奥で響いている。
でも小学生の頃とは違う……
もう誰も、私を守ってはくれない……
ぷりんは震える手で、ギュッと布団を握りしめた。

