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夜に咲く名前のない恋人達
第14章 バトル最終日
「そんなところで、何してるの?」

耳に響く艶のある女性の声。

冷たい視線を感じて、ぷりんは反射的に顔を上げた。

目の前にいたのは麗香だった。

「……あっ……」

喉が詰まり、言葉が出てこない。

麗香はゆっくりと歩み寄り、ぷりんの帽子を見つめた。

「ふぅん? 変装なんてしちゃって、アイドルも大変よねぇ?」

「………」

ぷりんはただ足をすくませたまま、立ち尽くした。

「ルカがそんなに心配なのかしら?」

「……はい……」

「それなら店に入れば?そんな所に立ってても、バレる時はバレるわ。一緒について来ればどう?」

麗香の声は、どこか楽しげだった。

ぷりんは麗香の後を追うように、エレベーターに乗り込む。

すると麗香が口を開いた。

「ルカが負けそうだって話、もう聞いてる?」

「えっ?負けそうって……?」

心臓が痛むほどドキッとした。

「……うそ……」

「嘘かどうか、もうすぐわかるでしょ」

艶やかに微笑む麗香の目には、冷たい光が宿っていた。

「このままじゃ、司の勝ちが決まるわね」

「っ……」

ぷりんの手が震える。

ルカくんが負ける……?

そんなはずない……

大丈夫って言っていたから……

「それでどうするの?」

麗香が、爪先でぷりんの顎を持ち上げる。

「司に犯される覚悟はできてる?11時にVIPルームに行けば……私が助けてあげる……」

麗香が言っていることは、分かっている。

でも……

そんな事……いつまでも決められないよ……

ジュリアの扉が開くと、客たちの笑い声やざわめきが、遠くに聞こえた。


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