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夜をほどく
第11章 赦されぬ夜

ホテルのドアが閉まる音と同時に、彼の腕が紗江の腰を引き寄せた。
まるで、もう何度も確かめ合った熱を、今度こそ証明するように。
「……もう、止められない」
光貴の声はかすれ、震えていた。
欲望と、自責と、渇きの入り混じる、どうしようもない男の声だった。
「止めたくない……私も」
シャツのボタンが乱暴に外され、肩にキスが落ちるたび、紗江の身体は火照りを増していく。
彼の手が、優しく撫でるのではなく、確かめるように、所有するように動く。
「他の誰にも……こんな顔、見せてないよな」
彼の舌が鎖骨をなぞりながら囁く。
紗江は小さく頷き、答えた。
「あなたしか知らない……こんな私……」
身体の奥まで深く侵食してくる熱。
吐息、肌の音、濡れた声。
何もかもが重なって、溶けて、罪の境界線が曖昧になっていく。
「……苦しいくらい、欲しいんだよ。お前が」
荒い息とともに、彼が紗江の脚を大きく開かせる。
その中に、すべてを預けるように自分を沈めていく。
「ああ……っ、だめ……っ、でも……やめないで……っ」
紗江の叫びは快楽と矛盾の狭間で震えていた。
彼の動きが速まり、深まり、彼女の奥に刻み込まれていく。
「俺で、満たされて……俺だけで」
「……うん、あなたじゃなきゃ、だめなの……っ」
涙が零れる。
後悔ではなかった。
ただ、自分がどれだけこの人を求めているか、それを言葉にする術がなくて。
赦されない夜。
でも、確かに幸せだった。
ふたりは、静かな部屋の中で肌を寄せ合いながら、何かが壊れていく音を聴いていた。
まるで、もう何度も確かめ合った熱を、今度こそ証明するように。
「……もう、止められない」
光貴の声はかすれ、震えていた。
欲望と、自責と、渇きの入り混じる、どうしようもない男の声だった。
「止めたくない……私も」
シャツのボタンが乱暴に外され、肩にキスが落ちるたび、紗江の身体は火照りを増していく。
彼の手が、優しく撫でるのではなく、確かめるように、所有するように動く。
「他の誰にも……こんな顔、見せてないよな」
彼の舌が鎖骨をなぞりながら囁く。
紗江は小さく頷き、答えた。
「あなたしか知らない……こんな私……」
身体の奥まで深く侵食してくる熱。
吐息、肌の音、濡れた声。
何もかもが重なって、溶けて、罪の境界線が曖昧になっていく。
「……苦しいくらい、欲しいんだよ。お前が」
荒い息とともに、彼が紗江の脚を大きく開かせる。
その中に、すべてを預けるように自分を沈めていく。
「ああ……っ、だめ……っ、でも……やめないで……っ」
紗江の叫びは快楽と矛盾の狭間で震えていた。
彼の動きが速まり、深まり、彼女の奥に刻み込まれていく。
「俺で、満たされて……俺だけで」
「……うん、あなたじゃなきゃ、だめなの……っ」
涙が零れる。
後悔ではなかった。
ただ、自分がどれだけこの人を求めているか、それを言葉にする術がなくて。
赦されない夜。
でも、確かに幸せだった。
ふたりは、静かな部屋の中で肌を寄せ合いながら、何かが壊れていく音を聴いていた。

