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夜をほどく
第46章 新たな夜明け
時間が経ち、波乱の時期は過ぎ去った。
紗江と佐伯は、会社を離れ、新たな人生を歩み始めていた。
過去の秘密と傷は完全には消えないけれど、
それでも二人の間には、深く温かい絆が生まれていた。
ある朝、窓辺から差し込む柔らかな光に包まれ、
紗江は静かに微笑んだ。
「もう怖くない。あの夜をほどいたから。」
佐伯も隣で、彼女の手を握り返す。
「これからは、君とともに歩く。」
過去を糧に、新しい未来へ。
それは、まだ見ぬ光の夜明けだった。