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夜をほどく
第45章 夜をほどく刻
薄暗い部屋の中で、ふたりは最後の決断を迎えていた。
外の世界の厳しさも、社内の圧力も、今は遠い場所のことのように思えた。
佐伯の手は紗江の背中を撫で、深く熱い吐息が交わる。
「すべてを賭けても、君を守りたい」
紗江は震える声で答える。
「私も……あなたと生きたい」
それは、もう二度と戻れない道。
だがその先には、真実の愛が待っていると信じていた。
夜がほどけ、ふたりの繋がりは永遠に刻まれる。
その熱は、決して消え去ることはないだろう。