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第13章 触って、お兄ちゃん

「……はあっ？　何言ってんの、お前」


　頑張って伝えたのに、真人お兄ちゃんはまたも私から離れようとした。


「なんで？　なんで急に、してくれなくなったの？」

「なんでって……、お前が言ったんだろ、彼女を大事にしろって」

「……っ」

「ぶっちゃけ、彼女とヤれないからって、お前で性欲満たしてたところあったし、そういうのはもう良くないよなって」

「……」

「それにお前、俺とするの嫌みたいだったじゃん」

「嫌じゃない……」

「は？」

「嫌じゃないもんっ！」

「なんだよ、それ。わけわかんねぇ……。お前、いつもイヤイヤ言いながら抱かれてたじゃん。まあ、それに興奮してた俺も俺なんだけどさ……」

「だってお兄ちゃん、いつも強引にしてくるから……」

「やっぱ、嫌なんだろ？」

「違うっ、だから、そうじゃなくて……」

「……俺が欲しいのか？」


　真人お兄ちゃんは真剣な表情で私を見つめてきた。


「……欲しいっ……。お兄ちゃんが、欲しいっ……」


　私がそう言うと、真人お兄ちゃんは私を強く抱きしめてくれた。


「じゃあ、覚悟しろよ。今まで以上に抱くからな？　もう嫌って言うなよ？」

「……っ、うんっ……！」