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第5章 抱かれて、愛された

「……凛さん、すごく綺麗。俺、夢みたいだ」

そんなことを囁かれるたびに、私は心ごと、溶けていきそうになった。

何度も唇を重ねながら、何度も名前を呼び合いながら、私たちは、互いを確かめるように求め合った。

ただの身体じゃない。

愛し合うための行為だった。

心が通って、気持ちが繋がって、やっと、本当の“恋人”になれた。

「……凛さん。これからも、俺のそばにいて」

彼の言葉に、私はうなずいた。

「私でいいなら、ずっと」

夜が更けていく中で、私たちはもう一度唇を重ねた。

この愛は、もはや隠すものじゃない。

抱かれて、愛された――

それは、私が“凛”としてではなく、“ひとりの女”として、ようやく得た、真実の恋だった。