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社長は彼女の“初めて”を知っている
第2章 一夜

息をのむようなスローモーション。
そこには、色香を纏った“私”がいた。
「いいじゃないか」
低い声が聞こえた。
顔を向けると、グラスを傾けた加賀見さんが、画面を見たまま言った。
「自信持てよ。お前はすごい」
その言葉が妙に真っ直ぐすぎて、少しむず痒くなった。
私は手元のハイボールを口に運びながら、そっと言い返す。
「……知ってますよね」
「何を?」
「キスも……あんなだって」
私の中で、それはずっと引っかかっていた。
CMではあれだけ色っぽく振る舞えるのに、
実際の私は、子供みたいなキスしかできなかった。
自分が演じてる“セクシー”と、本当の自分とのギャップが、時々耐えられなくなる。
ハイボールを喉に流し込み、ふぅーと息を吐いた。
そこには、色香を纏った“私”がいた。
「いいじゃないか」
低い声が聞こえた。
顔を向けると、グラスを傾けた加賀見さんが、画面を見たまま言った。
「自信持てよ。お前はすごい」
その言葉が妙に真っ直ぐすぎて、少しむず痒くなった。
私は手元のハイボールを口に運びながら、そっと言い返す。
「……知ってますよね」
「何を?」
「キスも……あんなだって」
私の中で、それはずっと引っかかっていた。
CMではあれだけ色っぽく振る舞えるのに、
実際の私は、子供みたいなキスしかできなかった。
自分が演じてる“セクシー”と、本当の自分とのギャップが、時々耐えられなくなる。
ハイボールを喉に流し込み、ふぅーと息を吐いた。

