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純潔の檻 ―敵国の騎士に囚われて―
第2章 純潔の夜

次に触れた彼の手は、意外にも、優しかった。
胸のふくらみにかすかに触れる指先は、まるで私を“味わう”のではなく、“慈しむ”ようだった。
「……なぜ、優しいのですか。」
私の口から漏れたのは、意図しない問いだった。
ゼノは、すぐに答えなかった。
「お前を“壊す”には、惜しいと思っただけだ。」
その言葉は、征服者のものだったはずなのに――
なぜか、切なさを帯びていた。
私はその意味を、まだ知らなかった。
この夜が、心を縛る鎖となることを。
ゼノは私を組み敷いた。
だけど、一向に触れる気配がない。
「……犯すなら、犯せ!」
ゼノは静かに言った。
「犯すのではない。味わうだけだ。」
胸のふくらみにかすかに触れる指先は、まるで私を“味わう”のではなく、“慈しむ”ようだった。
「……なぜ、優しいのですか。」
私の口から漏れたのは、意図しない問いだった。
ゼノは、すぐに答えなかった。
「お前を“壊す”には、惜しいと思っただけだ。」
その言葉は、征服者のものだったはずなのに――
なぜか、切なさを帯びていた。
私はその意味を、まだ知らなかった。
この夜が、心を縛る鎖となることを。
ゼノは私を組み敷いた。
だけど、一向に触れる気配がない。
「……犯すなら、犯せ!」
ゼノは静かに言った。
「犯すのではない。味わうだけだ。」

