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池袋ウエストゲート・ラブホテル〜追われる美女の事情(わけ)
第7章 別れのとき

名前と電話番号とLINEのIDだけ。仕事用の名刺だろう。
「それじゃあ。またね」
微笑んだ美女がホテルの受付に電話を入れ、部屋のドアの鍵を開けさせる。手慣れたものだ。
「ありがとう。神岡さん」
ぱっと抱きついてキスをしてから、ドアを開けて出て行った。
♢
急ぐ必要のない彼はゆっくりシャワーを浴びた。服を着て会計を済ませる。ラブホテルから外へ出ると、すでに午後になっていた。四時間以上もラブホテルで過ごしたことになる。
ホテルの出口で怖いお兄さんたちが彼を待ち構えて……いなかった。無論、美人の娼婦の姿もどこにも見えない。
……そういえば昼飯を食っていないな。どうりで腹が減っているわけだ。飯も食わずにぶっ続けでセックスしていたら、そりゃあ腹も減る。どこかで食っていこう。
人の姿が増えてきた池袋の街を駅に向かってぶらぶら歩きながら、神岡は考える。
セックスワークの女性たちは、脅迫されたり強要されて仕方がなくやっているケースもあるかもしれない。だが彼女らの多くは、自ら進んでその道を選んだ。手っ取り早く大金が手に入るからだ。ミカのような大卒の娼婦だっている。
「それじゃあ。またね」
微笑んだ美女がホテルの受付に電話を入れ、部屋のドアの鍵を開けさせる。手慣れたものだ。
「ありがとう。神岡さん」
ぱっと抱きついてキスをしてから、ドアを開けて出て行った。
♢
急ぐ必要のない彼はゆっくりシャワーを浴びた。服を着て会計を済ませる。ラブホテルから外へ出ると、すでに午後になっていた。四時間以上もラブホテルで過ごしたことになる。
ホテルの出口で怖いお兄さんたちが彼を待ち構えて……いなかった。無論、美人の娼婦の姿もどこにも見えない。
……そういえば昼飯を食っていないな。どうりで腹が減っているわけだ。飯も食わずにぶっ続けでセックスしていたら、そりゃあ腹も減る。どこかで食っていこう。
人の姿が増えてきた池袋の街を駅に向かってぶらぶら歩きながら、神岡は考える。
セックスワークの女性たちは、脅迫されたり強要されて仕方がなくやっているケースもあるかもしれない。だが彼女らの多くは、自ら進んでその道を選んだ。手っ取り早く大金が手に入るからだ。ミカのような大卒の娼婦だっている。

