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僕の愛する未亡人
第10章 はじめての二人の夜
「すみません、全然片付けられなくて」

コンビニで飲み物などを買い込んだ後、理央の自宅へ向かった。

理央のワンルームの部屋は、玄関から入ってすぐのフローリングに小さなテーブルが置かれていた。
部屋の真ん中にどんと居座るように置かれたそのローテーブルは、黒いリモコンやパソコンが置かれ、若い独身男性の部屋らしい無造作さを漂わせている。

左手の壁際には縦にベッドが置かれており、掛け布団は昼寝の後のまま。
その隣には三段のカラーボックスがあり、本や、無造作に積まれた書類が雑多に収められていた。
上段にはレンタルDVDの貸出袋とペットボトルのミネラルウォーターが置かれ、日常の匂いが濃く漂っている。
壁には小さなカレンダーが掛かり、窓際には洗濯物が干されたまま。
決しておしゃれではないが、妙に落ち着く空間だった。
佳織はドアを閉めてから一歩踏み込み、靴を脱ぎながらその部屋をゆっくり見渡した。
息子とは違う若い男性の生活空間にいるのを不思議に感じていた。
理央は入って右手にある小さなキッチン横の冷蔵庫の中に、飲み物を入れていく。
二本ほどビールを持って、テーブルに置いた。佳織は立ったまま、部屋を見渡している。

「座布団の上にでも…」

「うん」

肩掛けのバッグを置いて座りかけた時だった。

「佐藤くんってアナログなのね。うちもサブスク入ってなくて…」

そう言ってレンタルDVDの貸出袋を手に取る。
その言葉だけだと理央はなんの事かわからなかったが、貸出袋をつまんでいる佳織を見て、「あ」と声を出した。
佳織はひっくり返して貸出袋の透明の部分に差し込まれた伝票を見た。
――すべて、「水島香苗」のアダルト作品だった。佳織は思わず呟く。

「全部同じ人……」

しかもタイトルは「優しい女上司の性指導」「無限輪姦!女上司の悦楽」「未亡人、痴漢師に開発調教」――理央は座ったまま、下を向く。

「これ、その……「女上司」とか「未亡人」って……」

タイトルの意味がわかって、佳織は顔を紅潮させる。自分の年齢や立場と、借りられていた作品のタイトルが重なってしまうのだ。

胸の奥がざわつきながらも、袋を持ったまま、そっと理央の正面に膝をついて座った。

「勝手に見て、ごめん……男の人だもん、借りるよね……。もう、見たの」

「い、一本見た……今日」
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