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魅惑~甘く溺れる心と身体。
第22章 ふたつの愛をただ一身に注がれて……。

 ――それは以前、唯斗さんから教えてくれたことがあった内容。
 性行為の前に水分をたくさん飲めば、生理現象で潮吹きしやすくなるって……。
 これって、これってこれってそういうことだよね……。


「待っ!」
 待ってと言おうとすれば、また唯斗さんの唇があたしの口を塞いだ。
 ゴクン……。
 お水を飲まされる。
 それをいったい何度目だろう。
 口移しを繰り返されて、もうペットボトルのお水はほとんど空っぽ。
 代わりにあたしの下腹部がお水で膨れていくのが判る……。

「や、唯斗さん!!」
 恥ずかしくて震えるあたしに、唯斗さんの唇がまた近づいてくる。

「赤面している澪ちゃんも可愛い」
 ちゅ。

「っひゃ!」
 リップ音と一緒に唯斗さんの唇があたしの額を掠めた。

「みおおおおおっ! なんって、可愛いんだっ!!」
 びっくりして肩を窄めれば、あたしを呼ぶお父さんはちゃっかりその写真を収めてくるわけで……。


「やだっ、もう撮らないでっ!」
 あたしはお父さんに抗議する。


「兄さんなんて放っておいて……ね?」
 背中にそっと手を這わされて、ベッドに沈み込む。
 頑丈に巻きつけたバスタオルが身体から剥がされていく……。

 恥ずかしい。
 けど、大好きな唯斗さんからの熱を帯びた視線を注がれるのは心地好い。
 お父さんがいるのは複雑だけれど、正直うっとりしてしまう。


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