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美味しいサンドイッチの作り方
第25章 7日目 樹さんの屋根裏部屋 ~朝~
『なゆた、どれにする?
これとかどう?ムカデソデガイ
それともこっちの、
クロトゲホネガイがいい?』
どの貝殻がいいかって
名前で言われても…、
私にはどれがどれか
なんて…ホタテみたいなのとか
巻貝って位しかわからないし。
「えっとねぇ…これかな…?」
『ああ、これ?ウラシマガイ?
それとも。こっちの方?』
「そう、そっちの可愛い色の
縞々になってるやつ」
『これでいいの?
これ、海の貝じゃないけどいい?』
虹色の縞々模様の可愛い貝殻が
いいなって思って選んだら
これでいいの?って翔が聞いて来て。
「海のじゃないって?」
『これ…カタツムリの貝殻だよ?
サオトメイトヒキマイマイって言う』
「え?こんな綺麗な殻をした
カタツムリがいるの??
白い貝殻に色のラインを
後から引いて加工してあるんじゃなくて?」
翔が言うには…キューバにいる
カタツムリなのだそうで、
このカラフルな工芸品みたいな
細い線も天然の…物なのだそう。
『はい、どうぞ。なゆた
サオトメイトヒキマイマイの殻。
さ、朝食の食器片づけたら
お湯張りしてるから、お風呂入ろうよ』
朝ごはんの食器を1階のキッチンに
翔と一緒に運んで、食器を洗って
水切りのカゴに置いておいた。
一緒にお風呂に入ろうと…
翔が言って来たから。
身体だけ…軽く流して
一緒に翔と湯舟に浸かる。
翔に…後ろからぎゅっとされて
こっちって甘い声で言われて
身体を捻ると翔にキスをされて。
「んっ…んっ…ふっ…んんっ…」
『なゆた…、光から…
今日の話は聞いてる?』
私が光から聞いたのは
午前中は翔と過ごして、
午後は光と過ごすって言う話…。
『午前中の3時間は…僕と過ごして、
午後の3時間は光と過ごすって話』
「光から聞いたのは…もっと
ざっくりした感じ…だったから
午前は翔と過ごして、午後は
光と過ごすことになってるからって
感じに……聞いたぐらい…なんだけど…」
時間まで決めてたのは
私は知らなかったんだけど…。
『だから…ここの掃除とか
片付けとか、樹さんへの
支払いは…僕がしておくから。
なゆたは時間が来たら
先に家に帰って光を出迎えてあげてよ』

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