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オトナのクリスマス
第1章 オトナのクリスマス

燦汰も立ち上がって、また綾乃を後ろから毛布で包んだ。
「綾乃、あの時言ったよね。小さい息子と仕事に全力を注ぎたいから恋愛はできないって。でも俺が、樹君から認めてもらえたとしら、どうかな・・」
「燦汰、本気でそんな風に考えてくれてるの」
綾乃は振り返って燦汰の顔を見上げた。
燦汰がうなずく。
「今までたくさんのお客さんと会ったけど、綾乃だけは違った。綾乃と俺は特別だと思った。そうじゃなきゃこんな風に再会なんてしないはずだ」
「ねえ燦汰、樹が起きるまで、ここにいる?」
「俺を紹介してくれるんだね」
見上げた綾乃の頬の涙を、燦汰が親指で拭った。
「コーヒー、入れるね」
笑顔を取り戻した綾乃は、燦汰の毛布から抜け出てキッチンに立った。
湯を沸かしていると、隣の部屋から樹の声がした。
「ママぁ!サンタさん、きたよ!」
綾乃が置いたプレゼントの包みをごそごそと開いている音が聞こえる。
ダイニングテーブルでコーヒーを待っていた燦汰が、小さな声で綾乃に行った。
「綾乃、樹君は俺に、何が欲しいって言ったと思う?」
綾乃が首を傾げた。
「新しいパパ」
そう言って燦汰は照れ臭そうにほほ笑んだ。
そのとき。
樹が寝ていた部屋の扉がゆっくりと開かれ、期待と不安に目を輝かせた樹が、そっと顔をのぞかせた。
【おわり】
「綾乃、あの時言ったよね。小さい息子と仕事に全力を注ぎたいから恋愛はできないって。でも俺が、樹君から認めてもらえたとしら、どうかな・・」
「燦汰、本気でそんな風に考えてくれてるの」
綾乃は振り返って燦汰の顔を見上げた。
燦汰がうなずく。
「今までたくさんのお客さんと会ったけど、綾乃だけは違った。綾乃と俺は特別だと思った。そうじゃなきゃこんな風に再会なんてしないはずだ」
「ねえ燦汰、樹が起きるまで、ここにいる?」
「俺を紹介してくれるんだね」
見上げた綾乃の頬の涙を、燦汰が親指で拭った。
「コーヒー、入れるね」
笑顔を取り戻した綾乃は、燦汰の毛布から抜け出てキッチンに立った。
湯を沸かしていると、隣の部屋から樹の声がした。
「ママぁ!サンタさん、きたよ!」
綾乃が置いたプレゼントの包みをごそごそと開いている音が聞こえる。
ダイニングテーブルでコーヒーを待っていた燦汰が、小さな声で綾乃に行った。
「綾乃、樹君は俺に、何が欲しいって言ったと思う?」
綾乃が首を傾げた。
「新しいパパ」
そう言って燦汰は照れ臭そうにほほ笑んだ。
そのとき。
樹が寝ていた部屋の扉がゆっくりと開かれ、期待と不安に目を輝かせた樹が、そっと顔をのぞかせた。
【おわり】

