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お嬢様は騎士に恋をする~兄と騎士に挟まれる危ない恋~
第2章 大人とは一体なんですか
「戯れ言を言っていないでさっさと出てください」
「マーリャ様。身支度終わり次第また来ますね」
「……早く行ってください」
仕方ないとばかりにジュンは私にそう声を掛けて出ていった。リリスに念を押されてやっと部屋を出た事を確認して身支度を整える。髪はリリスにやってもらった方が可愛く仕上がるのでいつもお任せだ。
「お嬢様、いくらジュンが相手でも決して油断はなさらないでくださいね?」
「昔はあんな感じじゃ無かったんだけどねぇ」
私の髪を括りながらそう注意喚起をするリリス。それを聞いて私は昔を思い出していた。幼い頃は本当に主従関係にあったのに、それがいつの日からか逆転している様に感じる。それもお父様まで言いくるめている。
「終わりましたよお嬢様!今日も可愛らしいです。さっそくレイン様にお見せしましょう?」
「お兄様に?」
レインとは私のお兄様であるベルスカヤ家の長男だ。跡取りとしては完璧で、お父様と良くお仕事で家を空けている事が多い。その為基本的には私とお母様、それにメイドや護衛の者などしか居ない。
リリスの言葉でお兄様が今日は家に居るという事を察した私はソワソワしてしまった。
「レインお兄様にお会いするの、何日ぶりかしら」
「ふふ。お嬢様は本当にレイン様がお好きですね」
「お兄様は優しいもの。誰だって好きになるわ……なんで婚約者が居ないのかしら」
そう。お兄様は仕事と家族を大事にしている人で、今まで婚約者が居たとは聞いたことが無い。あそこまで完璧なのに、何故だろうかと首を傾げる使用人は多い。その中でたまに耳にするのが「レイン様は禁断の恋をしている」という話だ。
「ねぇリリス。あの噂知ってる?」
「あの噂……もしかしてレイン様が禁断の恋、という話ですか?」
「そうそれ。リリスはどう思う?」
「申し訳ありませんが私からは何も言えませんね」
どうしても気になって移動中リリスに聞いてみるも、困り笑いで返されてしまってなんだか申し訳なくなってしまった。あ、ジュンはどうだろうか。聞いてみようかな。
「マーリャ様。身支度終わり次第また来ますね」
「……早く行ってください」
仕方ないとばかりにジュンは私にそう声を掛けて出ていった。リリスに念を押されてやっと部屋を出た事を確認して身支度を整える。髪はリリスにやってもらった方が可愛く仕上がるのでいつもお任せだ。
「お嬢様、いくらジュンが相手でも決して油断はなさらないでくださいね?」
「昔はあんな感じじゃ無かったんだけどねぇ」
私の髪を括りながらそう注意喚起をするリリス。それを聞いて私は昔を思い出していた。幼い頃は本当に主従関係にあったのに、それがいつの日からか逆転している様に感じる。それもお父様まで言いくるめている。
「終わりましたよお嬢様!今日も可愛らしいです。さっそくレイン様にお見せしましょう?」
「お兄様に?」
レインとは私のお兄様であるベルスカヤ家の長男だ。跡取りとしては完璧で、お父様と良くお仕事で家を空けている事が多い。その為基本的には私とお母様、それにメイドや護衛の者などしか居ない。
リリスの言葉でお兄様が今日は家に居るという事を察した私はソワソワしてしまった。
「レインお兄様にお会いするの、何日ぶりかしら」
「ふふ。お嬢様は本当にレイン様がお好きですね」
「お兄様は優しいもの。誰だって好きになるわ……なんで婚約者が居ないのかしら」
そう。お兄様は仕事と家族を大事にしている人で、今まで婚約者が居たとは聞いたことが無い。あそこまで完璧なのに、何故だろうかと首を傾げる使用人は多い。その中でたまに耳にするのが「レイン様は禁断の恋をしている」という話だ。
「ねぇリリス。あの噂知ってる?」
「あの噂……もしかしてレイン様が禁断の恋、という話ですか?」
「そうそれ。リリスはどう思う?」
「申し訳ありませんが私からは何も言えませんね」
どうしても気になって移動中リリスに聞いてみるも、困り笑いで返されてしまってなんだか申し訳なくなってしまった。あ、ジュンはどうだろうか。聞いてみようかな。

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