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防音室で先輩に襲われて…
第3章 ちょっとしたハプニング
あたふたと動かしていた手足も止まる。
「──…プ、ははは!うそうそ、冗談だよ?」
「う……そ……?」
「ごめんね意地悪して。ほら、もう離すから」
椎名は倒れていた上半身を起こした。
彼の脚の間に座った乃ノ花は、まだ固まっている。
「何を大事に持ってるの?」
「え……?あ……これ、スマホ……」
「自分が転けそうだったのにスマホを大事に庇ってたの?」
「だって…スマホ、高いですし」
「ふふっ」
頭上で椎名が笑う。よかった、いつも通りの優しそうな笑い方だ。
乃ノ花が安心していると、椎名に髪を撫でられた。
「そういうところも可愛いよね」
「か…//」
「じゃあそろそろ立とうか、平気?起きれるかい?」
「はい…!自分で立てます」
ポッポッと熱くなる顔を俯かせてなんとか立ち上がった乃ノ花は、そのまま椎名の顔を見上げることなく、放送室までの道のりを急いだ。

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