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防音室で先輩に襲われて…
第4章 もうその優しさに甘えないから



「え…!?椎名先輩、何してっ…」

「──…」

「なにして…?……る……の……!?せんぱい………?」



 いまの先輩は、すごく、こわい顔



「………………フ」



 乃ノ花が目の当たりにした椎名は

 先ほどとは比べ物にならないような…生々しい " 男 " の顔で笑っている──

 乃ノ花は震えた

 彼もまた、興奮で震えていた……



「──…乃ノ花」



 信じられないくらい甘い声が…自分の名を呼ぶ

 怖い、逃げたい

 逃げなきゃ……いけない



「逃げられないよ」


「…っ」


「こんなに追い詰められて、たくさん傷付けられた可哀想な君が……こらえきれずに感情をさらけ出して泣きわめく姿は……最高に……ソソるね」


「ひ‥‥」



 男の手が髪を撫でる。そんな仕草にすら怯える彼女を見て、彼はますます愉しそうに笑った。



「もっと泣けよ」


「‥‥‥!?」


「俺が傷付けてあげる……もっともっと
 追い詰めてやるから、だから

 ──…俺でぐちゃぐちゃになりなよ」












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