この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
防音室で先輩に襲われて…
第6章 そういう涙は興奮しない
「──…今の君がとるべき行動がわかったかい?誰を頼るべきか理解できた?」
「……!」
(わたしじゃあここを守れないの?)
(先輩に、たくされたのに。上坂先輩がひとりで守りぬいて、わたしに託してくれた場所なのに──)
「…上坂……せん……ぱい……!」
「──…」
「わたしが…っ…駄目だから、……こんな だから……守れ ないの……1?」
「……ハァ」
乃ノ花が上坂先輩を思い出して涙を流すと、椎名の目つきが険しくなった。
「君のそういう涙は興奮しないんだ。……好きじゃない」
苛立たしげに、長い脚を組み直す。
「──…泣くな」
「…ッ…?」
『もっと泣けよ』と言ったり『泣くな』と言ったり……椎名の言動は理解不能だ。
「……ッ (ビクッ)」
そして何故か彼女は椎名に、鋭い目で睨まれていた。

作品検索
しおりをはさむ
姉妹サイトリンク 開く


