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第4章 徹底的に犯される夜

　権田が部屋に入ってきて、改めて部屋着の裾を厳重に確認する。大丈夫、今日は下着も身に付けている。見えてはいけないところは見えていない。

　昨夜は女の子のいちばん恥ずかしいところを無防備に晒してしまった。

　その結果が昨夜から続く陵辱で坂巻にも辱められ、そして今権田が部屋にいる状況を作り出してしまった。

　全てが自分のせいだとはいえ、それでも辱めを受けるのは辛く耐え難い。

　それに。知代はきゅっと唇を噛む。

　昨夜のように我を忘れて乱されてしまうのだけはなんとしても避けたい。身体中を舐め回すように見られ好き勝手弄ばれるのより、自分の痴態を見られることの方が何倍も恥ずかしい。

　それでも知代は全ての希望を捨てたわけではない。

　昨夜は確かに性の快感に飲み込まれ完全に堕とされてしまった。しかしそれは行為自体が久しぶりだったのと思いもしなかった陵辱のせい。まさか出張先のホテルで犯されるなど思いもしなかったし、それなのに快感の絶頂に堕とされるなど想像すら出来なかった。

　しかし今は心の準備だけは出来ている。覚悟が決まっていると言い換えてもいい。一晩徹底的に犯されて、ある程度ではあるが快感の波に抵抗が出来るようにもなった。
　その結果として坂巻に辱められた時には絶頂を意志の力で抑え込めたし、その直後に権田には抗いきれなかったとはいえ我を失うほど乱されたりはしなかった。

　だから今夜も。　

　いくら体を嬲られようが決して自分を見失わない。